金魚サイト【桜錦道】〜桜錦愛好会〜 | |
愛知県の天然記念物に指定されている金魚の品種「地金」(ジキン)。江戸時代以降、名古屋地方の愛好家により飼育され続けてきた地金魚で、この品種以外には見られない×字に開いた孔雀尾が最大の特徴の金魚です。なかなかお目にかかることが出来ない本物の地金を見るため、愛知県岡崎市在住の著名な愛好家を訪問してきました。その模様をご紹介します。 |
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(全ての画像はクリックすると拡大されます) |
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THIS IS JIKIN!これが、地金の中の地金、最上級の地金です。昨年の「四尾の地金保存会」(←地金の保存や品評会を行なっている長い歴史を持つ団体)の品評会、2歳魚の部で王魚賞(一席)を獲得した明け3歳の個体です。クリックして大きな画像で、正真正銘の「KING OF THE JIKIN」を是非堪能して下さい!品があり、文句なく美しいです!! | |
今回、ご自宅を訪問させて頂いた地金愛好家の冨田武彦氏(遠方から訪ねてくる人も多いとか)。四尾の地金保存会品評会では何度も王魚賞(一番)を獲得している著名なお方です。地金の見方や飼育方法、色々なお話を丁寧にお話くださりました。人柄がお顔に表れています。金魚愛好家ってなんでこんなにいい人ばかりなんでしょう。 | |
冨田さんもこんな地金はなかなか出来ないと絶賛していた王魚賞を獲得した個体(上画像と同一個体)。上、横、後ろ、斜め、あらゆる角度からご覧下さい。尾が×字に見事に開いており、ロクリン模様、体型も最上級です!これがホンマモンの地金です!(地金と六鱗は品種としてはもとは同一。地金は胴がつまり、体高があるのが特徴。対して六鱗は長手が特徴との事。愛知県内でも飼育される地方により、地金と六鱗に区別され、品評会も別々に開かれています) | |
冨田さんの飼育環境。庭一面のタタキ池!徐々に拡張していき、現在では奥様が洗濯物も干すのも困るほどに(笑)。冨田さんは地金だけでなく、らんちゅう愛好家でもあり、岡崎愛錦会という愛好会でらんちゅうの審査員も務められているそうです。地金とは別に立派ならんちゅうも泳いでいました。 | |
その他の親魚たち。こちらももちろん素晴らしい個体ですが、王魚賞の個体と比べると、ヒレ先が白く褪色しているなどの足りない点があるそうです。大きくなるにつれ、ヒレ先が白くなっていき、ヒレの先まで真っ赤な個体というのはなかなか出ないとのこと。また、地金は丈夫な金魚の代名詞である和金型にも関わらず、体質的に弱く飼育が難しい品種。5、6年くらいが平均的な寿命ということです。花の命は短くて・・・ | |
地金と言えば調色。稚魚の時に人工的に鱗を剥ぎ、剥いだ部分が白くなり、地金特有のロクリン模様(各ヒレ、口の計六カ所のみ赤く、その他の部分は白い模様)を創ります。調色を行なわないと基本的には素赤の体色となり、品評会などで審査の対象となりません。調色は本などでは、ヘラを使用し鱗をはがすと紹介されていますが、冨田さんの場合は小指の爪で剥いでいくそうです(驚)。そのため、右手の小指の爪を長く伸ばされています(画像左)。右の画像は明け2歳の地金たち。完全なロクリン模様になっていない個体には再度、このゴールドフィンガーで調色が施されるとのこと。地金の伝統とはいえ、金魚たちにとっては結構痛そう。 | |
(左)四尾の地金保存会初期の会報。(中央)最近の会報(右)冨田さんが品評会で獲得した数々のトロフィー 魚を見せて頂いた後も、ご自宅に上げて頂き、様々なお話を聞かせて頂きました。 写真に写っている以外にもたくさんのトロフィーが・・・。 |
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他の明け2歳魚とは別に、一匹だけ違う池で飼育されていた冨田さんお気に入りの明け2歳の個体。地金素人の私にも凛とした品の良さが伝わってきます。この個体はどんな地金になるのでしょうか。数年後が楽しみですね! | |
日本でもトップクラスの地金たちを拝めて大満足!冨田さんには感謝、感謝です!本当にありがとうございました! この場を借りて厚く御礼申し上げます。 |
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地金のことをもっと深く知りたい方は地金サイト・・・「三河の錦魚」をご覧下さい。 素晴らしい地金の画像の他に、飼育や鑑賞、人工調色について詳しく解説されています。必見です! |
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